神の知恵

2023年09月10日

(招詞) ヤコブ1:5~8 / 主の祈り

(賛美)   目を上げよ 山々が生まれる前から 与えられたものすべて

     主に覚えられてる                                                      

(説教) 「神の知恵」

(聖書)  列王記上3:16~28

みことば

 イスラエルは皆王が与えた判決を聞いて王を恐れた。神の知恵が彼のうちにあって、さばきをするのを見たからである。(列王上3:28)

 列王気上3章前半は、ソロモン王の治世の初めについて記しています。ソロモンは主を愛し、父ダビデの定めに歩んだが、一方ではエジプトの王パロの娘を妻として政略結婚をし、高き所で犠牲をささげ香をたいた。これは彼の信仰的な一面と同時に人間的な知恵の危うさ面を表し、その信仰の曖昧さが後の悲劇を生み出す火種となります。しかし、そんな彼に神は「あなたに何を与えようか。求めなさい。」と語られます。(列王上3:1~5)

 それに対するソロモンの答えが列王上3:6~9です。彼は。自分のための長命、自分のための富、敵の命を求めませんでした(列王上3:6)。彼は、自分が王になったのは、自分の願いや資質によるのではなく、父ダビデの信仰と誠実さゆえの神の恵みによること、自分の思いと力をはるかに超えた神から委ねられた神の選びの民を正しく導くという使命、そのために、彼は「聞き分ける心を、わたしに善悪をわきまえさせてください」と求めます(列王上3:9)。

 そして、ソロモンの「神の知恵によるさばき」(列王上3:16~28)が記されます。二人の遊女が赤ちゃんのすり替え事件の真偽判明を主張し訴えます。DNA鑑定も他の証人もなく物的証拠もありません。どんなに有能でも人間の知恵には限界があります。ソロモンは神の知恵によって不可能に思えた難題を解決し、非常に知恵ある公正な判断を下しました。後に、ソロモンの知恵のうわさを聞いたシバの女王が難題をもって訪ねてきましたが、「聞いたことはみな真実でした。否。聞いたうわさはその半分にも及びませんでした」と告白します(列王上10:1~9)。ソロモンの知恵は上からの神の知恵によりました。

 神の知恵は、今日も求める私たちの上に注がれます(ヤコブ1:5~8)。「もう無理、だめだ」、「一体どうしたらよいのか」、「私に何かできることは」と行き詰まってはいないだろうか。ご聖霊の力と満たしと知恵を祈り求めよう。