祈り続けよ

2023年11月19日

(招詞) 詩篇12:1~8 主の祈り

(賛美)   おお御神を 愛と平和で 告げよ主に 私が悩む時も                                                    

(説教) 「祈り続けよ」

(聖書)  ヨブ15:1~16

みことば

 そこでテマン人エリパズは答えて言った、「ところがあなたは神を恐れることを捨て、神の前にに祈ることをやめている」(ヨブ15:4)

 人間の歴史、また人生には信じられないような不条理が数多くあります。

ヨブは誰よりも誠実に生きながら、誰よりも不条理と思える苦しみに会い、友人から不条理なあざけりを受けました。ヨブは死を願うほどの想像を絶する苦しみの中で、どうしてこんなことが、なぜとありのままの思いを正直に神に訴えます。それを聞いた友人たちは、正論を振りかざしてヨブをたしなめ、黙らせようとします。何とかしてヨブを慰め、励まし、助けるはずの議論が、次第に怒りといら立ちの入り混じった攻撃的、敵対的なののしり合いの議論となります。一見、友人たちの言葉は一般論としてヨブと切り離して読むならば、信仰的、論理的に見えます。イエスさま時代のパリサイ派の人たちも同じでした。しかし何かが違っていました。それは何でしょうか。他人事でしょうか。

  15章はエリパズの2回目の発言です。上から目線で見下して断罪します。ヨブの苦しみと悲しみのうめき、叫びはエリパズの目には「何という不謹慎、不敬虔、愚かなこと」(15:2)、「無意味で無益な言葉」(15:3)、「神を恐れる信仰を捨て、神に祈ることをやめた人」(15:4)、「罪に満ちた口、悪賢い舌」(15:5)、「語る口、くちびる、言葉そのものが罪の証明」(15:6)ではないかと映りました。しかし、それはヨブの真の苦しみを理解しようとしない彼の無責任な一方的な思い込みでした。

 そこで彼は続けてヨブを攻撃します。「あなたは一体、何様のつもりか。あなたは自分だけが知恵を独占しているとでも思っているのか。あなたが知るものは我々も知っている。我々のほうがあなたよりも・・・。あなたはどうして神の慰め、神の優しい言葉を軽視するのか。あなたの心は狂い、目はぎらついている。神に向かっていら立ち、このような言葉を吐くあなたは、いったい何様なのか」(15:7~16)とヨブを断罪します。

 ヨブの神へのなぜ、つぶやき、訴え、叫びは彼の真実な祈りでした。私たちの主イエスは、ヨブ以上の不条理な十字架の苦しみを経験されました。「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか:との主の叫びをエリパズが聞いたなら、「あれは罪人だ」と決めつけただろうか。群衆は「あなたが神の子なら十字架から降りて見よ」と叫んだ。私なら?

「あなたは義に過ぎてはならない。また賢きに過ぎてはならない」(伝道7:16)