すべての人の救いを願われる神
招詞 Ⅰテモテ2:4~6
賛美
多くの冠
主よ、御旨のため
すべての国を越え
歌えうれしく声も高く(聖歌449)
聖書 ヨナ4:1~11
説教 「すべての人の救いを願われる神」
下道 定身 牧師

みことば
主は言われた、「あなたは労せず、育てず、一夜に生じて、一夜に滅びたこのとうごまをさえ、惜しんでいる。ましてわたしは、12万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」。(ヨナ4:10、11)
ヨナ書の主題は「神の御心とヨナ(人間)の自己中心」です。当時、偶像礼拝の罪と他国民への残虐な侵略行為、そしてイスラエルに対する攻撃と脅威であった、そんな敵国アッシリヤを悔い改めさせて救うために、神はヨナを敵国の主とニネベに行けと命じられました。しかしヨナは、主の御声を聞きながら主の御心を知りつつも、主の召しから逃げ出して、反対のタルシシ行きの船に乗りました。しかし、その結果とは?
その結果、大嵐に遭遇、船は沈みかけ、多くの人を死の恐怖に巻き込みます。ヨナは荒れ狂う海に投げ込まれ、大きな魚の腹の中で3日3晩、生死の境の苦しみの中で神に祈り、不従順を悔い改めます。その結果、彼は九死に一生を得て、陸に吐き出されます。この私が今ここに生かされていることの意味、目的とは?
ヨナは自らの不従順を悔い改めて、主のことば通りニネベに行って、彼らの罪と神のさばきを告げます。その結果、ヨナにとって最悪の予想が現実となりました。なんとニネベは悔い改めて悪い道を離れ、神のさばきから救われたのです。ところが彼はこれを非常に深いとして激しく怒り、死にたいと言って神につぶやきます。彼にとってニネベだけは絶対に赦せない、愛せない存在でした。彼にとってのニネベとは?
神はイスラエルだけではなく、ニネベも愛されています。またニネベだけではなく、イスラエルを愛されています。神は、ヨナに忍耐のかぎりととうごまを通して諭されました。ヨナにとっては決して赦されて欲しくない、救われてはならない21万あまりの、右左をわきまえない人々の住むこの大きな町ニネベを、神は愛して救おうとしておられることを忘れてはなりません。今日も、神は用いられる資格のない者を用いて、救われる資格のない者を救われるのです。