わざわいが語りかけるもの

2022年05月01日

招詞  詩篇119:67,68,71、伝道の書7:14,16
賛美
あなただけ待ち望む
神の御声を
真実なわが父よ
わが目を開きて(聖歌195)

聖書 ヨエル1:1~20

説教 「わざわいが語りかけるもの」

下道 定身 牧師



みことば

「あなたがたは断食を選別し、聖会を招集し、長老たちを集め、国の民をことごとくあなたがたの神、主の家に集め、主に向かって叫べ。」(ヨエル1:14)

ヨエルとは「ヤハウェは神」の意味。彼の預言の前半はいなごによる悲惨な災害、後半は週末の時代に関する預言で、「主の日」がヨエル書の主題となっている。彼にとって、主の日は恐ろしいさばきの日であると同時に、大いなる祝福の日でもありました。彼はわざわいと思える苦しみの中にある人々に向かって、神に帰ることを強く勧めます。

ベトエルの子ヨエルに臨んだ主のことばは、老人も先祖もこれまで経験したことのない恐ろしいいなごの襲来の預言でした。かみ食らういなご、群がるいなご、とびいなご、滅ぼしつくすいなごによる徹底的かつ壊滅的なわざわいです。ブドウの木、いちぢくの木、ザクロの木、オリーブの木、ナツメヤシの木、リンゴの木はすべて枯れはて、大麦、小麦の畑の収穫は失せ去り、酒も油もすべて絶え果てます。それは私たちの想像を絶するわざわいでした。すべての人々のすべての喜び、楽しみが失せ去りました。

このわざわいは、ヨエルの時代の過去の他人事ではありません。世の終わりの時代に起こる「主の日」の予兆に関する預言です。これは、子たちに、子たちはまたその子たちへ、さらに後の代に語り伝えるべき大切な預言です。神の計画は、数年単位ではなく、1000年単位の時代と世代を超えた計画なのです。今の時代、終わりの時代に深く関わっていることを覚えましょう。

そのような絶望的なわざわいのただ中で、神は預言者ヨエルによって「主に向かって叫べ」と命じられました。人間の行き詰まりの時こそ、主に向かう時、主に叫ぶ時です。時代を超えて、わざわいの大きさを越えて、私たちにでき得る唯一のなすべきは、主に叫び求めることです。わざわいの苦しみ、悲しみ。困難が語りかけていることは何でしょうか。

「ああ。恐るべき日よ、主の日が近づく。全能者による破滅の日が来る」(ヨエル1:15)

「順境の日には楽しめ、逆境の日には考えよ」(伝道の書7:14)