私のために死なれたキリスト

イザヤ53章は最も明確にキリストの十字架の意味と目的を私たちに教えます。キリスト誕生の約700年も前に、神は預言者イザヤを通して語られました。それは、時代を越えて全世界の全ての人にとって最も重要な教えです。喜びに跳び上がるほどの、人がこれまで考えたこともない信じられないほどの約束です。それは人の知恵や努力を越えた「主のみ腕」（聖霊）により、また、キリストの十字架の苦しみと御子の血の注ぎによってもたらされました。

キリストは神の御子ですが、人の最も低きに下られ、私たちの最も深い「悲しみと病を知っておられ」ました。誰が分かってくれなくても、キリストは私の痛み、悲しみ、病の全てを知っていてくださいます。何という感謝ぞ。

キリストは私の悲しみと痛みを知られるだけでなく、十字架上で実際にご自分がそれを私に代わり負ってくださいました。その結果、①悲しむ者に平安を、②病めるものに癒しを、また③羊のように神から離れて迷い出し、自分勝手な道に向かっていた者たちの罪を赦し、永遠の救いを与えてくださいました。この救いは、主の十字架を信じる全世界の全ての人のためのものです。

しかし、当時の人々がそうであったように、いつの時代もそして現代においても、人は外面的な見栄えや威厳などの人間的価値基準で判断してしまいます。そのために、多くの人々が最も大切なキリストの十字架の意味と目的が分からずままに、最も尊い十字架による救いを失っています。ここにイザヤの、またクリスチャンの出番があります。

苦難のしもべ・イエスキリストのあの十字架は何のための苦しみ、また誰のための十字架刑。ああ、私のために死なれたキリスト。ああ、全世界の全ての悲しみと病と罪の中にある人のために死なれたキリストよ。